シックかつモダンな姿に貴族たちの嗜みを見る

乗馬やゴルフなど、英国貴族の嗜みから一般的に広まっていったものは数知れず。なんとフィギュアスケートもそうで、当時はシルクハットとモーニングの着用が義務付けられていたというからその奥深き世界にはやはり興味をそそられる。中でも、古くから今に伝えられている貴族三大スポーツがフィッシング、シューティング、ハンティング。シューティングとハンティングは一緒なのでは？ と考える人もいるだろうが、歩いて行うのがシューティング、馬に乗って行うのがハンティングと、厳密に分かれているそう。1894年創業の言わずと知れた英国の老舗、バブアーからはそんな伝統の一端が垣間見える。アイテムのクオリティとクラフツマンシップが認められ、1974年にエディンバラ公より、1982年に女王陛下より、1987年にはウェールズ皇太子殿下よりロイヤルワラントの称号を獲得する稀有なブランド。そのBEAUFORTは同社が誇る名作のひとつである。腕まくりも可能な袖口の仕様や背後に作った“ゲーム（獲物）ポケット”は、狩猟時を想定し製作した証左。そして、各所に感じる“らしさ”をしっかりキープしながら、オーバーサイズに別注したのが本作である。もはやお馴染みとなった別注だが、今回はグレーを纏ったシックな姿で登場。小振りに仕上げた襟も相まって、実に洗練された佇まいだ。ジャケットを余裕で覆うほどの着丈も大人にはちょうどいい。