ファッションとしてのMA-1の
“最高高度”に達する一着

MA-1と言えば、数あるミリタリーウェアの中でも最も有名なアイテムのひとつ。名前を聞くだけで、ヘルメットを小脇に抱えたトム・◯ルーズの姿と、デンジャーなゾーンに導いてくれる音楽が聞こえてくる人も多いはずだ。MA-1が生まれたのは、プロペラ機からジェット機へ移りゆく1950年代。機内で動きやすく防寒性にも優れるウェアとして開発された。そのため、コックピット内で機器に引っかからないように、ポケットなどのディテールが極力削ぎ落とされている。そのシンプルさゆえにファッションアイテムとしても長年愛され、これまでにも数えきれないほどのさまざまなアレンジが加えられてきた。今回NOMA t.d.が加えた変化は、ミリタリーウェアをモードなファッションピースに昇華する、MA-1の歴史の中でも特異なアレンジ。NOMA t.d.は、ハンドドローイングを生かしたテキスタイルと、シンプルな中にデリケートなデザインを加えた独自の世界観を表現する日本のウェアブランド。こちらのMA-1も、シガーポケット、フラップポケットなどMA-1本来のディテールに細部までこだわった本格仕様ながら、製品染めを施した後に、1点1点手作業の抜染を行うという独自のアプローチを行っている。さらに、抜染した場所に再度手作業で別の色を染色するという途方もない手間をかけて仕上げられた独特なグラデーションが、見たことの無いモードな雰囲気をMA-1に纏わせている。今っぽいリラックスシルエットでしっかりインナーも着込めるから、3シーズン活躍する「HAND DYED FLIGHT JACKET」。ミリタリーウェアとして生まれたMA-1を、ファッションピースとしての“最高高度”に到達させたフライトジャケットなのである。