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September12th

COOHEM

  • BRITISH TWEED VEST

    ¥31,900

英国調のニットベストに
山形のモノ作りの真髄を見る

山形の産業には目を見張る点が幾つもある。“こんぴらさん”の呼び名で親しまれる香川県の金刀比羅宮の青銅大燈籠は、平安時代後期より下地が作られ今なお脈々と受け継がれている山形鋳物だ。全国のおおよそ9割を占める将棋の駒は天童市で作られ、同市に本社を構える木工家具メーカーは丹下健三、剣持勇、柳宗理といった名だたる建築家も認める皇室御用達である。そんなモノ作りの強固な地盤は、老舗ニットメーカーのファクトリーブランドとして2010年秋冬に誕生したCOOHEMからもヒシヒシと。ニットツィードと呼ばれる独自のテキスタイルをはじめ、これまでに開発したテキスタイルのアーカイブはおおよそ数万枚。気質の異なる素材を複数使い編み立てることを意味する“交編”の名に恥じぬバリエーションと質は、世界の名だたるブランドからも注目を集めるほどだ。長らく受け継がれてきた無二の技術、そして、高度なプログラミングにより解析した独自の色&パターン。新旧の融合を試みながら、彼らは新たなトラッドを創造しているのだ。今季でいえばこちらのニットベスト。ふっくら優しい着心地と英国トラッドを感じさせるツイード柄を湛える一着は、白Tとジーンズのシンプルな出で立ちだろうとどこかこなれた雰囲気を演出する。山形のモノ作りの偉大さを、この一着から存分に感じられるはずだ。

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