今日のビショップ
October12th
今改めて評価される
クラフトマンシップ
デジタル化が一気に加速する近年。技術力が高まるに伴いさまざまなものの合理化が進んでいる。おかげで世の中は驚くほど便利になった。一方、合理性が求められるにつれ、逆にその存在価値が際立ってくるものがある。それがクラフトマンシップ。今こそ、合理化の流れに負けず長い時間を超えても価値を失わない、伝統的でクラフトマンシップ溢れる服に注目したい。
アンデルセン アンデルセンは、デンマークのニット文化を継承することをコンセプトにスタートしたブランド。定番の前後対称のセーターは、海軍の古いセーターにインスピレーションを受けて作られたもので、古くから伝わる、手間のかかる「成型編」と呼ばれる技法で編まれている。つなぎ目が滑らかで仕上がりが立体的なのが特徴。見た目だけでなく、作りにおいても伝統を重んじているセーターだ。見た目は素朴だがその分不朽の魅力を備えており、男女を問わず着られるというのも利点。もちろんただ伝統的なだけでなく、現代の視点も交えて作られているので、シルエットに野暮ったさはなし。そのさじ加減が素晴らしい。この先100年後まで残る服とは、きっとこういうものなのだ。
