不思議なバランスを保つ
個性的で汎用的なシャツジャケット

シャツジャケットが活躍するのは、ちょうど今のような季節の中間期。日中は暖かく、夜は肌寒い秋や春のアイテムだ。シャツジャケットは一般に「通常のシャツよりしっかりした生地で、アウターとして使えるようサイドポケットなどを備えたシャツ」を言うが、素材も涼しげなリネンから、メルトンのような厚手のものまでさまざま。形も、通常のシャツの生地を張りのあるものに変えただけのものから、CPOジャケットのようなミリタリー由来のもの、アウトドアから生まれたものなどが混在し、決まった型やディテールがあるわけでもない。しかし、多くのシャツジャケットの共通点として、スタンドカラーかオープンカラーの物が多いことは挙げられるだろう。Bshopが221VILLAGEに別注をかけたシャツジャケットは、テーラードジャケットのような「ラペル」を持つ点で、その中でも珍しい存在だ。正面は一見アンコンのカジュアルジャケットのように見えるが、よく見ると裾はシャツのようにラウンドしており、袖にはカフが取り付けられている。バックスタイルはシャツヨーク、シャツテイルが組み合わされ、後ろ姿はどうみてもシャツ。共地のパンツを合わせればビジカジスタイルにも使えそうで、デニムやチノパンに合わせればキレイめカジュアルとしても成立する不思議なバランスを保つアイテムなのだ。また、ウール/ポリ混の生地を使用することで上品な質感をキープしながら、軽くて着心地も良く、シワになりづらいイージーケアなのもナイスバランス。一着備えておけば、秋春のデイリーウェアに、バランス（調和）をもたらす存在となってくれるだろう。