柄じゃないという大人にこそ
手にとってほしい柄シャツ

ハワイアンシャツは、20世紀初頭にハワイへ移住した日本人が持ち込んだ着物が起源、との説を聞いた人は多いかもしれない。そして1935年、ホノルル・アドバタイザー紙に掲載された広告で初めて“アロハシャツ”なる呼び名が掲載されたとか。当時から、ハワイは観光地として人気を集めていたためお土産として購入していった人も多かったとも伝え聞く。日本に端を発するアイテムがハワイのお土産として親しまれ、現地の正装として浸透した背景もまたなかなかにして面白い。そんなバックボーンもあり、施されるデザインも和的なものやハワイを匂わせるものをあしらったデザインがとりわけ多い。それもあり、普段から袖を通すにはいささかハードルの高さを感じずにはいられなかったが、〈WAXMAN BROTHERS〉のそれならきっと大丈夫。2015年に若きデザイナー集団がパリで立ち上げたブランドで、落とし込んだデザインは彼らが日頃から張り巡らすアンテナにかかった音楽、デザイン、アートからインスピレーションを得たもの。イチからデザインしたオリジナルで、そのルックスはとことんモダンだ。しかも、クオリティ第一主義を貫いているあたりがまた好感がもてる。生産はすべて彼らが認める質を担保し、エシックを標榜するイタリアのファクトリー限定。ゆえに、「HAWAII SHIRT」とうたってはいるものの、ジーンズやチノパンは言うに及ばず、スラックスと合わせても見事にハマる。今回、Bshopでは毛色の異なる４つの柄をピックアップ。どれを選んでも、従来のハワイアンシャツのイメージは覆されるだろう。これを機に、是非とも食わず嫌いを卒業していただきたい。