各地の軍事紛争での活動ばかりクローズアップされがちだが、それ以外にも米軍は人道支援災害救援作戦(HADR)へ積極的に参加している事実にも目を向けるべきだろう。彼らは、世界各地で起こった災害に苦しむ人々のためにどこよりも早く駆けつけ必要な支援を行っている。日本でいえば思い出されるのは2011年の東日本大震災。“トモダチ作戦”と銘打たれた彼らの活動により、被災地では多くの温かい交流が生まれた。その例からも分かるように、彼らが赴く場所は熱帯雨林や砂漠地帯、南極、北極の極地とすこぶる過酷。だからこそ、“ミルスペック(過酷な環境にも耐えられるよう定められた規格)”と呼ばれる厳しい基準をクリアしたものを現地で使用する。それを聞けば、ミルスペックに基づき、糸の紡績から各種ディテールに至るまで徹底的にこだわったバズリクソンズのアイテムがどれだけ頼もしいかは理解できるはず。本作はそんな同社への別注である。偶然、ビッグサイズ(サイズ50)のヴィンテージデッキフックジャケットが見つかったことで進みだしたこの企画。それを背景に打ち込みの強いジャングルクロスを採用し、リブの雰囲気に至るまでを再現した。しかも、フロントフックは今回のためだけに製作したもの。まず他ではお目にかかれないこのビッグサイズのスペシャルな一着は、ミリタリー好きならずとも男なら誰もがグッとくるにちがいない。