アメカジ世代の諸兄なら、・・・いや、そうでなくても洋服好きならきっと何度も目にしたことがあるであろう、古着のカレッジTシャツ。『MIT(マサチューセッツ工科大学)』や『YALE(イェール大学)』などはまさにその定番的なプリントデザインだ。このTシャツの面白いところは、その1文字を背面にプリントしているというところ。一見何のプリントかわからないが、背面を見ると「ああ、なるほど」と時間差でじわりときいてくる。決して驚くほど斬新ではないが、間違いなく盲点。この手があったかと思わされるデザインにニヤリとさせられる。素材も、通称「88/12ボディ」と呼ばれる、綿88%+レーヨン12%の古着のそれを再現したものであるが、紡績と編みに工夫を凝らすことで、ヘビーウェイトでいながら柔らかく着心地のいい仕上がりに。古着だと生地が伸びやすくヨレやすいというデメリットがあるが、当時の風合いは残しながらそれが解消されているところが魅力的だ。シャレのわかる大人にこそ着て欲しい一枚である。