オーセンティックであることに矜持を持ちながらも、そこに腰掛けることなく軽やかに時代に寄り添い続ける。それが、名作が不朽となる条件だ。そしてその象徴というべき存在が、アディダスのスタンスミス。やはりこのスニーカーが魅力的だと、今改めて思う。一見、誰もがよく知るいつものスニーカーだが、実はアップデートされているポイントがいくつかある。ひとつはシュータンやヒールのグリーンのアクセントが、春夏らしい爽やかなトーンになっていること。気づく人は気づく程度のほんの少しの変化だが、このおかげでより軽やかな印象に。新しいシーズンを感じさせるフレッシュな仕上がりになっていて、コーディネートのしやすさが増している。そしてもうひとつが、素材の50%がリサイクル素材になったということ。これはプラスチック廃棄物ゼロを目指すアディダスの取り組みのひとつをカタチにしたもの。これこそまさに時代に寄り添う姿勢そのものだ。50年間愛され続けてきた名作による、次の50年に向けての一歩。今手に入れておきたい一足だ。