今欲しいのは、
ストーリーのある服。

洋服を選ぶ時に大事なものとはなんだろう。デザイン？　もちろん見た目が気に入らなければ意味がない。機能？　快適であることはニューノーマルな時代の洋服の必要条件のひとつだ。しかし、そんな正しい視点で選んだ服にも関わらず、どうも気分が盛り上がらない時があったりする。そんな時に目を向けてもらいたいのが、洋服に隠された“ストーリー”。そこには時に、デザインや機能を凌駕する魅力があるのだ。
それこそ、アメリカのものづくり文化の素晴らしさを継承することをコンセプトに掲げる〈モニタリー〉に別注したこのキルティングベストは、ストーリーが肝心。中国がまだ清の時代に戦闘服として着ていたベストと、1940年代のUS NAVYのベストを融合したデザインがとにかくユニーク。『もし、US ARMY 10th Mountain DIV（第10山岳師団）が80年代にあったら』という発想の元、アイデアが練られたというから面白い。そしてダメ押しはこのワッペン。ヴィンテージのアメリカのワッペンを付けることで、より「アメリカ！」なムードを表現したのだそう。時に、そんな自由で真新しい視点がファッションのカンフル剤になったりするのだ。
ちなみにこのベスト、デザイン重視で機能性を度外視しているわけではない。むしろ高スペックを両立しているのもポイント。ファッション性も十分高いし、ヴィンテージデザインがベースだから時代を問わない普遍性もある。迷ったなら、買いだ。